グレングールド

グレングールド。CDジャケットはちょくちょく見かけるし、気にはなっていたが、以前はクラシックの指揮、或いは演者による違いなんてものは全く分からなかったので、敢えて調べなかった。

音楽の始まりを考えていくと絶対的に"神に対する祈り"で始まる。どこの国の民族音楽も起源は、神に対して捧げるものだ。バッハが現れてもそれは変わらなかった。キリスト音楽。

近代化に際し、音楽は段々フラストレーションの昇華になってくる。

作品の伝えたい事を演者が独自解釈し、別物に変える。俺はバッハのミサ曲ロ短調が好きなのだが、全員、タメやテンポが微妙に違う。

Diskunionで視聴しまくってると、同じ曲なのに指揮によって全く違う曲に聞こえるのに気づいた。Michel Corbozを聞いたときに鳥肌が立った。

ミサの短調と言うだけあってどの曲も暗いのだが、彼の演奏は跳ねていた。

グレングールドはある意味その点においては、バッハのメッセージを最も尊重しているピアニストなんだと思う。

彼はライヴの高揚感を嫌った。曲に対する姿勢が1回1回変わるのが許せなかったそうだ。自己投資を避けたんだと思う。曲の中に入り込んでるみたいな演奏。

彼の演奏はどれも同じに聞こえる。つまり、すべての曲に対して同じポテンシャルを保ち続けてる。クラシックでここまで明確に、聞いた瞬間に誰かわかるような演者は見たことがない。

彼は摂食障害だったらしい。苦しみの果てに美しいものを産み出す。芸術は病気だ。

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睡眠薬

中学の頃は特にドラッグの知識があったわけじゃない。睡眠薬を倍飲んだ。次の日に模擬試験があったのになかなか寝れなかったからだ。倍飲めば寝られると思った。

小学生の頃から咳止め薬の味が好きで、咳止めスプレーはあればあるだけ使った。マジックインキの匂いも好きだった。無意識ってやつは頭が悪いのかもしれない。

次の日起きたらものすごくフラフラした。車酔いの強烈なやつ。そのまま自転車に乗ってなんとか試験会場に着いたはいいが吐き気がする。

仕方がないから試験中に便所に行って吐いて、帰った。空が3秒おきに色を変えていた。水に溶かしたアクリル絵の具の紫とオレンジと、原色の水色。

 

今日俺は夕方眠った。あまり深く寝れなくて半分覚醒していた。夢の中はやたらリアルで、神社の中で70歳くらいの短髪で白髪の女が、読経、木魚の音をサンプリングしてテクノを作っていた。俺は一人で踊っていた。周りの人間は俺と白髪の女を遠目で見ていた。俺はその世界にずっと居たいと思った。起きて、Aphex Twinを聞きながら、俺は睡眠薬が欲しいと思った。

明日になれば俺は母親の子宮から出て20年目になる。20年間で得たものはなんだ?肥大する無知、タバコの吸い方、猫の撫で方。

二十歳の誕生日プレゼントに、二十歳から逃げるための睡眠薬が欲しい。


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